2010/10/20(水)コンピュータは人より頭がよくなれるか
元々は、ゲーム中で人間であるプレイヤーを十分に楽しませることができるCOMプレイヤーを作るにはどうすればいいかという話だったのだけど、いつの間にか人間より強いコンピュータを作るとかいう話にすり替わっていた。
2人ゼロ和有限確定完全情報ゲーム ならばどこまでも学習させれば常に「負けないための」最適手を打つことはできるかもしれない。
そうでないゲームの世界(たとえばカードゲームとか)で、そもそも強いって何だろう。プレイヤーがその時点で知り得ないこと(情報ではなく知識と経験)を利用しているから強いんじゃないのか。
学習による評価関数の蓄積があろうと、何が蓄積されているかを知っていれば人間よりは強くならないという主張をされたが、それは人間の記憶力がコンピュータの記憶力に勝っていて、人間の判断力がコンピュータが下すそれよりも高速であればという前提が必要なのではなかろーか。
というかそもそも、今のコンピュータが強くないのは、その部分の蓄積が人間のそれより劣っているからと考えられるのではないか。人間と人間が戦おうが、コンピュータとコンピュータが戦おうがそれはもう同じ土俵だろう。
そして、十分に強いプレイヤーの手を学習したコンピュータは当初の目的は十分に果たされているし、僕はそれで満足なのだが。